フロントエンドカンファレンス北海道2025 参加レポート

フロントエンドカンファレンス北海道2025 参加レポート

こんにちは、WEAR Webフロントエンドチームでテックリードを務めている冨川(@ssssota)です。2025年9月6日に北海道は札幌市、エア・ウォーターの森にてフロントエンドカンファレンス北海道2025が開催されました。本記事では、会場の様子や印象に残ったトークについてご紹介します。

フロントエンドカンファレンス北海道とは

フロントエンドカンファレンス北海道は、Webフロントエンド領域に関心のあるエンジニアやデザイナーを対象とした技術イベントです。2024年に初開催され、今年で2回目の開催となります。

今回は、台風15号の影響で飛行機が遅延になるなどのハプニングもありましたが、無事に参加できました。

会場の様子

会場は札幌市にあるエア・ウォーターの森で、2024年12月にオープンしたばかりの新しい施設です。

会場外観 看板

施設中央は吹き抜けになっており、自然光が差し込んでいました。

会場内観 ロゴ、スポンサーが書かれた立て看板

トークの内容

どのトークも非常に興味深い内容でしたが、そのうち特に印象に残ったトークを紹介します。

「フロントエンドで1,000万件のデータをリアルタイム処理しろですって?😱」WebGL2を活用したGPGPUの世界へ

WebGPUを使わず、WebGL2でGPGPUを実現している事例を紹介していました。

発表内では、CPU vs GPUのパフォーマンス比較を実際に行い、CPUが2分かけている処理をGPUが1秒未満で処理するデモを披露していました。CPUが処理している間の2分間は、会場全員で静かに見守るというシュールな光景が広がっていました。

WebGPUがまだ広く普及していない現状において、WebGLを活用したGPGPUの手法が存在することはなんとなく知っていましたが、実際にパフォーマンス比較を見たのは初めてで非常に興味深かったです。

「待たせ上手」なスケルトンスクリーン、そのUXの裏側

スケルトンスクリーンについて、心理学的な視点から解説するLTでした。

ローディングのUIには様々な種類がありますが、スケルトンスクリーンがもたらす心理学的な効果について研究を引用しながら解説していました。

フロントエンドエンジニアとしてUI/UXを学ぶだけではなく、その背景にある心理学的な視点も理解できると、より良いユーザー体験を提供できるのだと感じました。

ES2026 対応:acorn への Explicit Resource Management 構文サポート実装

JavaScriptパーサーのAcornに、 using 構文を実装した際の裏側を紹介していました。

Explicit Resource Managementは、 using というキーワードで変数を宣言することで、変数のスコープを抜ける際に自動でクリーンアップ処理を実行できる仕組みです。 using というキーワードは、現時点で予約語ではないため、変数名や関数名としても使用できてしまいます。そのような曖昧な構文に弱いLLパーサーであるAcornへ using 構文を実装した際の苦労が語られていました。

LLパーサー・LRパーサーの違いや、 using 構文の曖昧さなど、あまり意識したことのなかったパーサーの内部実装について学ぶことができ、非常に興味深かったです。

Viteのプラグインを作ると内部をイメージできるようになる

私もViteプラグインに関する発表をしました。

Viteのプラグインを実際に作るハンズオン(ライブコーディング)を通して、プラグイン作成の簡単さや、ViteがどのようにJavaScript、TypeScriptを処理しているかを確認しました。

ライブコーディングのパートが多い関係で資料は公開していないので、アーカイブの公開をお待ちください。

おわりに

今回のイベントを通して、フロントエンド技術のトレンドや動向について多くの知見を得ることができました。同時に、Webフロントエンドという領域の幅広さと奥深さを改めて実感できました。各発表、登壇、懇親会など非常に刺激的な一日でした。

最後になりますが、このようなイベントを企画・運営してくださったスタッフのみなさま、本当にありがとうございました。


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