こんにちはフロントエンジニアの茨木です。一ヶ月ほど前からSwiftでiOSアプリ開発をやっています。iOS開発経験は浅いですが、Lottieというライブラリを使用し、いきなりアニメーションごりごりの画面を担当してみました。 LottieはAirbnb社が開発したライブラリで、僅かなコードでアニメーションを実装できるスグレモノです。 本記事では、SwiftにおけるLottieの使い方を説明します。
Lottieの特徴
Lottieの最も大きな特徴は、Adobe After Effectsで出力したアニメーションデータをそのまま読み込むだけでアニメーションを実装できることです。その為、沢山のコードや画像が不要なのはもちろんのこと、デザイナーが作ったアニメーションを忠実に再現することが可能です。更に、LottieはAndroidやReact Nativeもサポートしているので、クロスプラットフォームでアニメーションを再利用することもできます。
Lottieの導入方法
アニメーションデータの出力
Lottieでアニメーションデータを読み込むには、Adobe After Effectsの拡張機能Bodymovinを使ってJSON形式で出力する必要があります。出力の詳細な手順はここでは割愛します。また、LottieはAfter Effectsの全機能をサポートしているわけではないので注意が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
アニメーションの実装
とりあえず実装してみる
出力したJSONファイルをXcodeプロジェクト内の任意の場所に置き、アニメーションを実装したいViewControllerにコードを4行追加するだけです。
import UIKit // ライブラリをインポート import Lottie final class LottieExampleViewController: UIViewController { override func viewDidLoad() { super.viewDidLoad() // アニメーションのviewを生成 let animationView = LOTAnimationView(name: "heartAnimation.json") // ViewControllerに配置 self.view.addSubview(animationView) // アニメーションを開始 animationView.play() } }
LOTAnimationView(name: String)
の引数nameにはJSONのファイル名を指定します。拡張子はなくても問題ありませんが、ファイル名にパスを含めてしまうと読み込みに失敗します。また、外部データを取得する場合はLOTAnimationView(name: String)
の代わりにLOTAnimationView(contentsOf: URL)
を使います。
LOTAnimationViewについて
LOTAnimationViewはUIViewを継承しており、デフォルトの幅・高さはアニメーションの幅・高さと同じになります。LOTAnimationViewは、通常のviewのようにframeやAutoLayoutでレイアウトしたり、contentModeでビュー内のコンテンツ配置を調整したりできます。 更に、LOTAnimationViewにはアニメーションに関する様々なオプションがあり、ループや速度の設定が可能です。設定できるオプションは以下のようなものがあります。
LOTAnimationViewのプロパティ | 詳細 |
---|---|
animationDuration: CGFloat { get } | アニメーションの開始から終了までの時間を取得できます。 |
animationProgress: CGFloat { get set } | 開始を0.0、終了を1.0とした場合のアニメーションの経過時点を取得/指定できます。値を指定した場合、指定時点で静止したアニメーションが表示されます(isAnimationPlayingがtrueの間は指定しても静止しません)。 |
animationSpeed: CGFloat { get set } | 元の速度を基準としたアニメーションの速度を取得/指定できます。 |
loopAnimation: Bool { get set } | アニメーションのループの有無を取得/指定できます。 |
isAnimationPlaying: Bool { get } | アニメーションが動作中かどうかを取得できます。 |
実装例
「いいね!」をタップした時などに出てきそうなハートのアニメーションを実装してみた例です。
このようなアニメーションも、Lottieを使えばレイアウトの調整含め5行ぐらいのコードで実装できます。
まとめ
Lottieによりアニメーションの実装コストが大幅に削減されました。更に、デザインに忠実なアニメーションの実装が可能になりました。とても便利なライブラリなので、読者の皆様も一度試してみることをオススメします。Lottie用のアニメーションはLottieFilesでダウンロードすることもできるので、アニメーションを作るのはちょっと…という方も是非試してみて下さい。
最後に
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