社内にデザイナーが複数人在籍する場合、チーム内でのデザインクオリティの担保やスキルアップはどのように行われていますでしょうか?VASILYでは、デザインレビューや、インプット、セミナー参加など、チームでも個人レベルでも常に積極的に行いながら制作しています。
デザインレビューやインプットの仕方などは、デザイナー間でもよくあがる話題の一つだと思いますが、今回は弊社デザイナーチームがスキルアップのために実際に行っている効果的な方法を3つご紹介したいと思います。
1. デザイナー全員でのデザインレビュー
■チームとしての課題
スタートアップでは、制作と開発を速いサイクルで回していきながらも、デザインの質と量はどちらも担保していかないといけません。
これまでは、エンジニアへ依頼までの細かい確認と、実装後の確認をデザイナー1~2人や担当者内で進めていましたが、デザイナーが増えたこともあり、クリエイティブのクオリティアップと共通認識やルールの意識合わせは課題としてより重く認識するようになりました。
■目的と効果
それにより「週に各自どれだけの量を制作したか確認、そして制作物に対してもう一度見直して改善点を洗い出し、次制作のクオリティアップへつなげる」ことを目的とした、週に1回30分〜1時間ほどのデザインレビューMTGを現在行っています。
制作物を完全に「見える化」し意識することによって、デザインレビュー開始初期に比べ制作量は約2倍となり、プロジェクト全体やチーム間での方向性を確認、修正、改善を行っていけるので、デザイナー全員が自分のデザインに対して目的と意図をしっかりとプレゼン出来るようになります。
2. 制作物をPinterestのシークレットボードで管理
■実現、継続させるために
デザイナーとして1番フォーカスすべきである「制作」のためにも、デザインレビューの運用方法は負担なく続けれるようにしたいものです。
「短い時間で確認出来るには一覧性も欲しい、1週間ごとに区切って誰が投稿しているかも確認したい」を叶える最適な方法はPinterestのシークレットボードでの管理でした。
他にも、Slackでレビュー用のチャンネルを作成する、WikiやQiitaへのアップなども検討しましたが、情報が流れてしまい一覧で管理出来ない、編集コストがかかってしまうなどでデメリットが多く、今のところPinterestが一番ストレスなく実践出来ておすすめです。
■実践方法とメリット
方法は以下の通りでとっても簡単。
- 1.共有するPinterestのアカウントを作成し、週ごとにシークレットボードを作成
- 2.チームメンバーをボードに招待し、各自のアカウントで1週間の制作物をアップ
- 3.デザインレビュー時にプロジェクターで大きく映し出し、全員で確認し出た意見はコメントに記入
上であげた要件以外でのメリットは、どの端末でも簡単に実機で確認出来ることです。
唯一デメリットとしてあげるなら、「1週間ごとにボードを作成して、その度にメンバー招待する」ということがあげられますが、週に一回の1分もかからない作業なので現在5人ほどのチームで運用してますがそこまでの負担はありません。
3. タスク確認とインプットの時間を全員で作る
■緊急では無いが重要なことをする
次から次へと降ってくるタスクの波に溺れてしまい、ついつい人は緊急なことから手を付けてしまいがちになります。
そのためVASILYでは、週の初めにタスクの優先度を全員で確認し合い、問題があれば調整してインプットの時間を捻出しています。
日々のインプットがないと引き出しも無くなるので、いいアウトプットに繋がるためにも強制的に時間を全員で作るようにしました。
■実践方法とメリット
- 1. タスクを週末にまとめて、全員での確認は週始めの始業時間前に行う
- 2. インプットは週1で担当者を変え、事前にテーマを決めてメンバーにシェア
- 3. 時間は2時間ほど確保し、その日のテーマに沿った発見、学んだことを後で各自Qiita:teamにまとめて共有する
メリットは、まだ人が少ない始業時間前にタスク確認を行うことで、焦ることなくささっと終わることができ、1週間を余裕もって気持ちよくはじめることができます。
また、インプットでは自身が主催者になることでさらに世間のトレンドや情報にアンテナを張りファシリテーション能力も鍛えれるようになります。
Qiita:teamにまとめて共有することもポイントです。作品に対しての評価を自分の意見として記録することで、デザインの善し悪しを判断する習慣となっていきます。
■過去に実践して良かったインプット
- 代官山蔦屋で書籍から取り入れた新しい発見をまとめる
- 写真展を全員で鑑賞
- ツールの勉強会
- 課題やテーマに合わせて、10分でデザインを探し出し、プレゼンしドット投票で一番よかった人を決める etc...
今後はエンジニアの方にも協力を得て、技術的なインプットもしていければと予定していますので、インプットの内容については、今後詳しくブログでまとめていきます。
番外編. UIデザインアドバイザーからのフィードバック
弊社では、THE GUILD代表の深津貴之(fladdict)さんをUIデザインアドバイザーとして迎えており、週1でUI改善や新規機能開発についてのMTGを行っています。
MTGでは、体験や機能を実現するためのUIを導きだすために、たくさんのプロトを作成し、デザイナーだけでなく、エンジニアや、ディレクター、プロデューサーも参加し、全員で確認してデザイン検討しています。
社内の人間だけで開発を進めていると分からなかった気付きや発見はとても貴重で、社外からのフィードバックを盛り込むことでよりスキルアップにも繋がります。
■DesignSprintの実践
最近では、Googleのワークショップで参加したDesignSprintを深津さんとともに社内でも実践し、サービスアイディアを数時間で拡散&収束させ、ペーパープロトまで落とし込んで発表するという勉強会も開きました。デザイン思考で開発していく文化を会社に根付かせていくのもデザイン力アップのための大事な要素の一つとなりますので、開発手法も積極的に取り入れていけるようにしましょう。
終わりに
以上、VASILYのデザイナーがスキルアップのためにチーム内で取り入れている方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
「うちの会社ではこういう方法でデザインレビューしてるよ!」「もっと良いツールあるよ」といった意見などあれば是非情報交換させていただきたいので、オフィスにも気軽に遊びに来てください。
また、今すぐにでもこの環境でデザインスキルアップしたいというデザイナーの方々、絶賛募集しておりますのでご応募お待ちしております。
https://www.wantedly.com/projects/5485