MIRU2017参加報告

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こんにちは、データチームの後藤です。 VASILYデータチームは2017年8月7日〜10日にかけて、広島で行われた第20回画像の認識・理解シンポジウム(以下、MIRU2017)に参加しました。本記事では、発表の様子や参加した感想をお伝えしたいと思います。

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ファッション×機械学習の論文紹介

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こんにちは。データチームの後藤です。
弊社のデータサイエンティストは職務の1つとしてファッション×機械学習の研究・開発に取り組んでいます。このファッション×機械学習の分野は世界中の大学や研究機関で精力的に研究されているため、我々も最新の動向を日々追いかけて、技術検証やサービスへの実用化を進めています。
本記事では、ファッション×機械学習の最新の研究動向を理解するための比較的新しい研究論文を紹介します。この記事を読むとファッション×機械学習の応用例を把握することができると思います。特に注目している研究の紹介には論文中の図とコメントを残しましたので、追いかける際の参考にしてください。なお、本記事内に掲載されている論文の中にはarXivのみに投稿されているものもあります。「査読を通しておらず内容が保証されない」「今後バージョンアップされ内容が変更される」といった可能性があります。ご了承ください。

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自己回帰型モデルの深層学習

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初めまして、データチームの上月です。
今回はVASILYテックブログ初の論文紹介、テーマは 自己回帰型モデル(Autoregressive, AR)です。

はじめに

VASILYではIQONの類似画像検索にAutoencoderを適用しています。
具体的にはアイテム画像で学習したAutoencoderの潜在変数を特徴量として類似画像検索を行っていますが、背景やモデルの影響を受けやすいなどの課題があります。
この問題は「潜在変数にどのような情報を持たせるか」を調整することで解決できる可能性が高く、潜在変数の分布にはdecoderの表現力が関係しています。 最近ではVAEのdecoderとしてRNNや自己回帰型モデルなどといった表現力のあるモデルを用いたり1、 decoderの後にPixelCNN2を追加することで潜在変数がもつ情報を目的にあったものにする例があります(PixelVAE3)。 そこで今回はARの中でも特に、画像と相性が良いといわれている畳み込み層がメインの 自己回帰型モデルを幾つか紹介します。

はじめに生成モデルとしてメジャーなVAE4とGAN5について触れた後にARを紹介します。


  1. Søren, M. F., Sønderby, K., Paquet, U., & Winther, O. (n.d.). Sequential Neural Models with Stochastic Layers. Retrieved from https://arxiv.org/pdf/1605.07571.pdf

  2. Oord, A. van den, Kalchbrenner, N., & Kavukcuoglu, K. (2016). Pixel Recurrent Neural Networks. Retrieved from http://arxiv.org/abs/1601.06759

  3. Gulrajani, I., Kumar, K., Ahmed, F., Taiga, A. A., Visin, F., Vazquez, D., & Courville, A. (n.d.). PIXELVAE: A LATENT VARIABLE MODEL FOR NATURAL IMAGES.

  4. Kingma, D. P., & Welling, M. (2013). Auto-Encoding Variational Bayes, (Ml), 1–14. Retrieved from http://arxiv.org/abs/1312.6114

  5. Goodfellow, I., Pouget-Abadie, J., Mirza, M., Xu, B., Warde-Farley, D., Ozair, S., … Bengio, Y. (2014). Generative Adversarial Nets. Advances in Neural Information Processing Systems 27, 2672–2680. Retrieved from http://papers.nips.cc/paper/5423-generative-adversarial-nets.pdf

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レコメンドに画像の情報を活用する方法

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データサイエンティストの中村です。 ファッションアイテムの画像から抽出した特徴量は検索以外にも利用することができます。 今回はレコメンドにおける画像特徴量の活用について、以下の3トピックを考えてみたいと思います。

  • 画像特徴量を利用したコンテンツベースレコメンド
  • モデルベース協調フィルタリングにおけるコールドスタート問題の軽減
  • 画像特徴量を利用したモデルベース協調フィルタリングの高度化
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ファッションアイテムの画像からの特徴抽出とマルチスケールなCNNの効果

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同僚に3ヶ月のディープラーニング禁止令を言い渡したデータサイエンティストの中村です。 VASILYではスナップ画像に写っているモデルさんが着ている服と似ている服を検索する画像検索エンジンを開発しています。

ファッションアイテムを探す際、デザイン(アイテムの色や模様)はとても重要なファクターになります。 ファッションアイテムの画像検索システムも当然、色や模様のような局所的な特徴を捉えた検索を提供する必要があります。ところが判別タスクにおける歴代チャンピオンモデルと同様のCNNを使って特徴抽出を行うと、局所的な特徴が失われて似ていないアイテムがヒットしてしまうという問題がありました。

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そこで、局所的な特徴の保存と表現能力の向上を期待して、モデルに浅いネットワークを追加してマルチスケールに拡張しました。 今回はこの取り組みについて紹介したいと思います。

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機械学習とデータ分析を支えるAWSとGCPを利用したマルチクラウドアーキテクチャのお話

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はじめに

こんにちは、CTOの今村です。

先日弊社のiQONが3年連続でGoogle Play「2016年ベストアプリ」に選ばれました。また、今回ベストイノベーティブ部門の大賞を受賞しました。

イノベーティブ部門ということなので、Androidアプリの品質だけでなく、アプリの中にある様々な機能の技術的な取り組みも評価してもらった背景があるのかなと個人的には感じています。

さて、ちょうど先日Minami Aoyama Night #1にて、弊社のデータまわりのアーキテクチャについてお話させていただく機会がありました。

今回は2016年12月時点での、機械学習とデータ分析を支えるAWSとGCPを利用したマルチクラウドアーキテクチャについて紹介したいと思います。

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VAEとGANを活用したファッションアイテム検索システム

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データサイエンティストの中村です。今回はイメージファーストなファッションアイテム検索システムを作ってみたのでそちらの紹介をしたいと思います。 本記事で紹介する技術はIBIS2016でも報告しています。

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概要

ファッションアイテムを探すとき、見た目の印象はとても大事な要素です。ファッションは感覚的なものなので、自分が欲しい服について言葉で説明することは難しいですが、そのアイテムの良し悪しは画像を見ただけで判断できるからです。

今回開発した検索システムは見た目の印象を大事にしたいので、画像をクエリとします。ただし、ただの画像検索では面白くないので、色や形状などの属性情報を付加した状態で検索を実行できるようにしました。 例えば、「シルエットは良いんだけど、これの赤いやつが欲しい」のような感覚的な注文を、以下のGIFのように画像に属性を付加する形で拾っています。

よくある検索システムではカテゴリによる絞込やフリーワードがクエリになりますが、この方式でカバーできていない部分を解決できればと考えて作りました。

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IBIS2016参加報告

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こんにちは、データチームの後藤です。 VASILYデータチームは2016年11月16日~18日にかけて、京都大学で行われた第19回情報論的学習理論ワークショップ(以下、IBIS2016)に参加しました。本記事では、発表の様子や参加した感想をお伝えしたいと思います。

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ディープラーニングによるファッションアイテム検出と検索

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データサイエンティストの中村です。VASILYではファッションに特化した画像解析エンジンを開発しています。本記事では、スナップ写真からファッションアイテムを検出するシステムを紹介したいと思います。

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概要

このシステムの入力はスナップ写真です。スナップ写真が入力されたとき、システムは以下のタスクを解きます。

  • 写真中からファッションアイテムに該当する領域を検出する
  • 検出したファッションアイテムのカテゴリを予測する
  • 検出したファッションアイテムに似ているアイテムをDBから検索する
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Chainerとチャンピオンモデルでファッションアイテム判別器を作る

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こんにちは、データチームの後藤です。この記事では、一般物体認識で優秀な成績を収めた代表的なニューラルネットワークモデルを、ファッションアイテムの画像データに対して適用し、どのアーキテクチャが有用か、どれだけの精度を出せるのかを調べる実験を行います。

今回は、

  • AlexNet
  • Network In Network
  • GoogLeNet
  • DenseNet

の4つのアーキテクチャを試しました。

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レコメンドアルゴリズム(BPR)の導出から実装まで

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こんにちは、エンジニアの中村(@tn1031)です。弊社のプロダクト「iQON」には「for You」というレコメンド機能が実装され、個々のユーザに毎日おすすめのファッションアイテムを届けています。

press.vasily.jp

今回はこの「for You」に関連して、レコメンドを実現するアルゴリズムのひとつであるBayesian Personalized Ranking (BPR)を紹介したいと思います。

本記事ではひとつの手法に話題を絞りますが、一般的な協調フィルタリングやレコメンド自体について詳しく知りたい方は、こちらのNetflix Prizeで使われた手法のまとめがとても参考になります。

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データサイエンスチームでのインターンのすすめ

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データサイエンスチームの後藤です。

学生のみなさんはそろそろ夏のインターンの時期ですね。 私も、ちょうど一年前に学生の立場でVASILYのインターンに参加して熱い夏を過ごしたことを思い出します。

本記事では、データサイエンスチームの実際の仕事と夏のインターンについてご紹介します。 記事の最後に、インターン募集の案内も貼っていますので、インターンに参加したいと思ってくれた方はぜひチェックしてください!

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